第三変化動詞
教科書には rego (治める)の活用が載っています。36ページ。
これを手本とし、ago (行う)の活用を練習します。
「アゴー・アギス・アギト・アギムス・アギティス・アグント」です。
綴りをかくと、ago, agis, agit, agimus, agitis, agunt です。
同じようにして、curro (走る)以下、例に挙げられたすべての第三変化動詞について、 活用を練習します。
不定法が regere 同様 ago の場合は agere になるという点にも注意します。不定法の形を 覚えることは大事です。
_ 第3変化動詞
第1変化動詞、第2変化動詞の復習もあわせてどうぞ。
_ agō(アゴー、行う)の現在の変化(第3変化)
| 人称・数 | 単数 | 複数 |
| 1人称 | agō | agimus |
| 2人称 | agis | agitis |
| 3人称 | agit | agunt |
- 活用を覚える際、1人称単数から3人称単数、続いて1人称複数から3人称複数の順に読んで暗記していきます。
- agō, agis, agit, agimus, agitis, agunt の順に、「アゴー・アギス・アギト・アギムス・アギティス・アグント」と読んでいくわけです。
- 太字にアクセントがあります。
- agō(アゴー)の意味は?と聞かれたら、普通「行う」と答えればよいです。
- でも、厳密な話をすると、英語では"I act"の意味になります。つまり単に「行う」という意味ではなく、主語も含めて「私は行う」を意味します。
- これはもちろん第3変化動詞に限った話ではありません。第1変化動詞、第2変化動詞も含め、動詞全般に共通したことです。
- あとは、上の活用表を完璧に頭に入れます。
_ 活用の練習
- 「われわれは行う」は?
- agimus
- 「彼らは行う」は?
- agunt
- 「あなたは行う」は?
- agis
- 「あなたがたは行う」は?
- agitis
- 「彼は行う」は?
- agit
- これがすらすらできるようになると、単語を変えて練習します。同じ第3変化動詞の legō (読む)で練習します。
- 「彼らは読む」は?
- legunt
- 「あなたは読む」は?
- legis
- 「彼は読む」は?
- legit
- 「あなたがたは読む」は?
- legitis
- 「われわれは読む」は?
- legimus
_ capiō (カピオー、捕える)の現在の変化(第3変化B)
| 人称・数 | 単数 | 複数 |
| 1人称 | capiō | capimus |
| 2人称 | capis | capitis |
| 3人称 | capit | capiunt |
- 第3変化動詞には活用の仕方が一見第4変化動詞に見える第3変化Bと呼ばれるタイプの動詞があります。教科書によってはこれを第5変化動詞と表記しているものもあります(「ラテン語初歩」など)。
- capiō は複数3人称の形が capiunt となります。これは第4変化のaudiunt と同じです。第3変化の agunt と同じというより第4変化動詞に数えたくなります。
- しかし、capiō の不定法の形は capere となり、agere と同じく -ere で終わります。
- それに対し、第4変化動詞の audiō の場合は、audīre となり、-īre で終わります。不定法で活用タイプの識別をするという方針に照らせば、capio は第3変化動詞とみなせるわけです。
_ 第3変化動詞の例
| ラテン語 | 日本語 | ラテン語 | 日本語 |
| discō | 学ぶ | dūcō | 導く |
| mittō | 送る | vīvō | 生きる |
_ その他の第3変化動詞の例
一般的な教科書レベルの単語をここにまとめていきたいと考えています。
- accipiō 受け取る、受け入れる
- canō 歌う
- carpō 摘む
- cernō 見る
- cupiō 望む
- dēsistō止める、断念する
- dīcō 言う
- dūcō 導く
- faciō 作る
- fugiō 逃げる
- legō 読む
- lūdō 遊ぶ
- occidō落ちる、死ぬ
- premō抑える、圧迫する
- tegō 覆う、守る
- ruō 突進する、突入する
- vincō 勝つ
- vīvō 生きる
_ 第3変化動詞の不定法
- agō の不定法は agere (アゲレ)です。このように不定法が -ere で終わる動詞を第3変化動詞と呼びます。
- 復習:第1変化動詞の場合は、-āre(アーレ)で終わり、第2変化動詞の場合は、-ēre で終わります。
- 予習:第4変化動詞の不定法は、-īre(イーレ)で終わります。
- ラテン語の動詞の種類は第4変化までです。
- 辞書では agō が見出し語、その右隣に -ere と記されているので、不定法が -ere であれば agō と同じ語尾変化をすると考えてよいわけです。
- discō を例に取ると、この動詞の不定法も agō と同様 discere となります。
- 上に示した agō の変化表を参考にして discō を正しく活用させてみましょう。
- agō, agis, agit...となるので、discō, discis, discit...となることがわかりますね。
- これを表にまとめると次のようになります。
| 人称 | 単数 | 複数 |
| 1人称 | discō | discimus |
| 2人称 | discis | discitis |
| 3人称 | discit | discunt |
_ 第3変化動詞の例文
- 太字の動詞が第3変化動詞(直説法・能動相・現在?)です。
| ラテン語 | 日本語 |
| Dum docent discunt. | 彼らは教える間、学ぶ。 |
| Nōn scholae sed vītae discimus. | 我々は学派のためでなく人生のために学ぶ。 |
| Certa āmittimus dum incerta petimus. | 私たちが不確かなものを求める間、確かなものを見失う。 |
- 文法を学ぶことで辞書が引けるようになります。どういうことか説明します。
- 上の例では、docent, discunt, discimus, āmittimus, petimus がいわゆる動詞です。
- それぞれの意味を知りたいと思って、この綴りで辞書を引いてみると・・・?
- ぜんぜん載っていません。どうしてでしょう?
- それぞれの単語は活用しているからです。活用している形も辞書の見出しに掲載してくれるとベストですが、それだとどれだけ大きな辞書ができることでしょう。
- 直説法・能動相・現在、一人称・単数の形を見出し語とする。これがラテン語の場合のルールです。
- つまり、この形以外の変化形はすべて、文法の知識に照らして「元の形」、すなわち直説法・能動相・現在、一人称・単数の形に直せなくては辞書が引けないのです。
- ためしに、上のそれぞれの動詞の「元の形」を言い当ててみてください。
- 答え:docent---> doceō, discunt--->discō, discimus--->discō, āmittimus--->āmittō, petimus--->petō です。いかがですか?これがスラスラできるには、動詞の活用を暗記しないといけないです。これをしっかりマスターすることが、ラテン語上達のポイントです。
_ 第3変化動詞の命令法
- 命令法は不定法の語尾から -re を取った形。agō) の場合 &latin(agere から -re を取るので、age (アゲ)となります。ちなみにラテン語で Age. といえば、「さあ」と相手の行動を促すときに用いる表現となります。
- 第3変化Bの命令法の例
- 例文:
- Carpe diem. その日を摘め(ホラーティウス)
- Disce gaudēre.楽しむことを学べ。(セネカ)
_ 第3変化動詞の例文詳解
- Fugit irreparābile tempus.
- 「フギト・イッレパラービレ・テンプス」と読みます。
- fugit は「逃げる」を意味する第3変化動詞(活用が少し特殊なので3-Bと区分されます)fugio の直説法・能動相・現在・3人称・単数です。主語は tempus です。
- irreparabile は「取り戻せない」を意味する第3変化形容詞 irreparabilis, -e の中性・単数・主格です。tempus を修飾しています。
- tempus は「時」を意味する第2変化名詞、中性・単数・主格です。
- 直訳すれば「取り戻せない時間は逃げる。」となりますが、「時間は逃げ去り二度と取り戻せない」と訳すこともできます。
- ウェルギリウスの『農耕詩』に見られる言葉です。
_ 練習問題
- 羅文和訳
- Diū vīvit.
- Bene vīvis.
- Discitis et bene vīvitis.
- Sapientiam discimus.
- Barba nōn facit philosophum.
_ 練習問題の答え
- 彼は長く生きる。
- あなたは善く生きる。
- あなたがたは学び、善く生きる。
- 私たちは知恵を学ぶ。
- 髭は哲学者を作らない(中身が肝腎)。
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Last-modified: 2009-06-30 (火) 00:13:16 (434d)